セミオープンキッチン

 家事を行う主婦にとってはキッチンは非常に重要な空間です。キッチンにも種類がたくさんあり、家事がしやすく、居心地のいい自分に合ったキッチンを取り入れ、毎日の家事を楽しく行えるようしておきましょう。
我が家は、コンロからシンクまでが横一直線に繋がったI型キッチンをリビングに向かって配置した対面式キッチンです。このキッチンの前には程よい高さの腰壁を設けており、セミオープンスタイルのキッチンとなっています。腰壁があることで一体感のあるLDKの中でキッチンに独立性をもたらしてくれています。使い勝手の良くない吊り戸棚を設けず、コンロ前は壁にするのではなく耐熱用のガラス張りにすることでLDKの一体感を損なうこともないのです。
この腰壁を設けたことで得られる魅力がたくさんあります。まずは、キッチンの気になる手元部分をしっかりと隠すことができるのです。調理中や調理後は食材や食器などでキッチンが乱雑になってしまいがちです。腰壁があることでこの乱雑になっている光景をリビングから見られる心配がないのです。次に、壁の厚みを利用して壁厚収納を設けることができました。キッチン側には調味料入れの壁厚収納を設けており、普段使いする調味料をここに並べていることでサッと取り出し、そして利用することができますし、作業スペースを広々と確保することができているのです。
ダイニング側にはマガジンラックの壁厚収納を設けているため、散らかりやすい雑誌や新聞をサッと片付けることができています。さらに、腰壁を利用してカウンターを配しています。子ども達がおやつを食べたり、勉強をしたり、家事の合間にパソコンを利用したりと多目的に利用することができるカウンターがあると便利です。
キッチン周りに人が集まってきやすく、コミュニケーションを大切にすることもできています。自分に合ったキッチンスタイルで、毎日の家事を楽しみたいものですね。

家事室

 家事を集中して行うことができる家事室が、最近主婦たちの間で非常に注目されています。主婦にとって家事は365日休みがなく、自分が高齢になった時でも続けなければならないだけに、毎日の家事を少しでもラクに、そして効率良く行える住まいこそまさに主婦にとって満足度の高い住まいと言えるのです。
家事室は、家事を行う上で最も行き来をするキッチンと洗面室この2空間を繋ぐ形で配置されることが多いです。ここに家事室を設けることで家事を行う上で無駄な動きを省くことができ、その結果家事効率を高められるのです。家事室は、洗濯物を洗う・干す・たたむ・しまうという一連の作業を一か所で行うことができるようにしておきます。
洗濯機を設置して、天井には室内物干しを設けておきます。天井にビルトインタイプの室内物干しを設けておけば、使わない時は天井にスッキリと収められて狭さや窮屈感を与えません。広さに余裕のない家事室となってしまう場合にはこのようなタイプのものを取り入れるといいでしょう。共働きの家庭では夜洗濯を行うことも多いです。室内物干しがあると干し場に困りませんし、冬期や梅雨時期にも洗濯物のきちんと干すことができます。
衣類がしっかりと乾くように衣類乾燥機を設置しておいたり、湿気や換気対策として換気扇や窓を設置しておくといいでしょう。そして、洗濯物をたたんだり、アイロンがけに便利な作業カウンターを設けておきます。電化製品を使用するためカウンター周りにはコンセントが必須ですし、ママの憩いのスペースや裁縫スペースとしてなどにも利用できます。
そして、壁一面を利用してファミリークローゼットを設けておきます。たたんだ洗濯物をその場でサッとしまえるクローゼットを設けておけば、家事効率が格段と高められ家事の時短を実現させることができます。
このように家事を集中して行える家事室を設け、毎日の家事が少しでも楽になるようにしておきたいものです。

コンセント計画

家造りの後半でプランニングするコンセント計画。これは図面上や建築途中の建物内で進められていくだけに、なかなか家具や家電の位置をイメージしにくくつい軽視してしまいがちなのです。
その結果、住み始めてからコンセントが足りない!位置が使いにくい!などの不満が出てきてしまうのです。不満が出てきても簡単にコンセントを追加したり、位置を変更することができないだけに、あらかじめしっかりとコンセントを計画し、便利で、住み心地のいい住まいにしておきたいものです。
では、たくさんコンセントを設けておけばいいのでは!?と考える人も多いことと思います。しかし、たくさん設けていても後から設置した家具に隠れてしまったり、ほとんど使用しないということでは無駄になってしまうだけです。そこで使い勝手のよい位置に適した数のコンセントを設けておくことで不満は出にくいため、必要性や利便性をしっかりと考えて最小限に計画するようにしておきましょう。住宅のコンセントの中で最もしっかりと計画しておかなければならないのがキッチン・ダイニングです。使用する家電の数が多いだけでなく電気の容量が大きいものも多いだけに、しっかりと計画しておかなければ使い勝手が悪くなってしまうだけでなく、最悪ブレーカーがよく落ちてしまうということに陥ってしまうかもしれないのです。
冷蔵庫や炊飯器、電子レンジなど大きさのある家電や毎日のように使用する家電においては一度設置場所が決まると後で動かすことがほとんどないため、最初にしっかりと位置を決めてコンセントを設けておきましょう。
フードプロセッサーやハンドミキサー、ジューサーなど時々使用するキッチン家電のコンセントを見落としてしまいがちです。シンクとコンロの間の作業スペース部分の高い位置にあるとコードが届きやすく、作業がしやすいのです。
しっかりとコンセントを設けて、便利で、家電が使いやすいようにしておきましょう。

ランドリー動線

 洗濯は毎日行う家事の一つです。また、家事の中でも体力が求められます。洗濯を終えた洗濯物は水を含むため重さを増します。それを抱えて洗濯物干し場まで移動しなければなりません。
そこでこのランドリー動線を短くすることで、家事効率を高められるだけでなく、身体にかかる負担も軽減できるのです。洗濯機は通常、洗面室に設置されることが多いです。この洗面室からより近い場所に洗濯物干し場を完備しておきます。一番避けておきたいのが、一階の洗面室で洗濯を行い、二階のバルコニーに干すというスタイルです。動線が長くなるだけでなく、間に階段を挟むため身体にかかる負担が非常に大きくなるのです。
妊娠時や高齢になるにつれて体にかかる負担も大きくなってしまいます。そこで、洗濯機を設置する洗面室に勝手口を設け、外との繋がりを持たせておきます。ここに洗濯物干し場を完備しておけば、洗濯物を洗う→干すという作業が同じ場所で行うことができ、重たい洗濯物を抱える手間を省くことができるのです。そして、洗面室の天井には室内物干しを完備しておけば、悪天候でも、夜洗濯を行った場合でも干し場に困ることもありませんし、屋外に干している衣類をサッと室内へと移動させることもできます。
我が家は家事と育児の両面に配慮しました。リビングの延長線上に設けたサンルームに洗濯物干し場を設けました。ここなら洗面室からサンルームまではリビングを横切るだけですし、リビングで遊んでいる子ども達の様子をしっかりと把握しながら洗濯作業を行うことができるのです。
毎日の家事をラクに、効率行えるように、しっかりとランドリー動線にも注目しておきましょう。

遮熱高断熱Low-E複層ガラス

 窓などの開口部の日射遮蔽はとても重要です。日射遮蔽性や断熱性が悪ければ、夏も冬も開口部を通して大量の熱が出入りします。冬の暖房時の熱が流出する割合は、屋根5%、床7%、換気・外壁15%、窓58%です。
夏の冷房時に熱が入る割合は、床3%、換気6%、外壁7%、屋根11%、窓73%です。この数字を見ても分かるように、窓の日射遮蔽性や断熱性を高めておくことで、外気温に左右されることなく、エコで快適な暮らしを送ることができるのです。そこで、最近では断熱サッシに、複層ガラスの窓が主流となっています。アルミサッシよりも断熱性の高い樹脂サッシや木製サッシが用いられています。そして窓ガラスには、遮熱高断熱Low-E複層ガラスが人気です。
これは2枚の板ガラスの間に乾燥空気を封入し、室外側ガラスの中空層面側に遮熱高断熱特殊金属膜をコーティングしたものです。この特殊金属膜は太陽光線のなかで、可視光線を最大限に透過させ、赤外線・紫外線を大幅にカットします。夏のギラギラと照り付ける日差しや窓辺の不快な熱気をしっかりとカットします。普通の1枚の板ガラスに比べて約5倍もの日射熱をカットするパワーがあります。夏は太陽の熱を大きく反射するので冷房効果を高め、冬は高断熱性能を発揮し、室内の暖かさを室外に逃がしにくくするので、暖房効果の向上に役立ちます。
また、冬場の窓ガラスに発生するいやな結露を大幅に抑制します。結露抑制はアトピーの一因といわれるカビやダニの発生を抑えるので、健康な住空間を作り出すことができます。
窓に注目した家造りを行うことで、エコで快適な住まいが手に入れられます。窓のグレードを落とすことのないようにしておきましょう。

冷蔵庫の設置場所

 キッチンに欠かせない家電の一つが、「冷蔵庫」です。大きさのある電化製品ですし、目に触れると生活感を与えてしまうものだけに、意外と設置場所に頭を悩ませます。特に来客時には、冷蔵庫の中を見られたくない!という主婦も多いのではないでしょうか。
冷蔵庫の設置場所をしっかりと計画し、家事効率を高められ、それでいて生活感を感じさせないようにしておきたいものです。そこで最近多く取り入れられている対面式キッチン。この対面式キッチンの横にコの字型の壁を設け、この中に冷蔵庫を設置しておくのです。ここならリビング側からは冷蔵庫の存在でさえも気づかれず生活感を与えません。
もちろん、冷蔵庫の中身を見られる心配もないのです。キッチンの真横に冷蔵庫を配置しているので、サッと食材を取り出せ、調理することができるため家事効率も高められます。最近では、キッチン横にウォークイン型のパントリーを設ける家庭も多いです。このウォークイン型のパントリー内に冷蔵庫を設置しておくことで、冷蔵庫を見られる心配がありません。もちろん、冷蔵庫の中も見えません。ここに冷蔵庫を設置しておくことで、収納を一か所で完結できるという便利さがあります。買い物からの帰宅時は、このパントリーで荷物をサッと整理することができます。乾物や野菜と、冷蔵や冷凍食材では収納する場所が違うのですが、それらを一か所で整理できることで使い勝手の良さを実感できるのです。このパントリーに勝手口を設けて、外との繋がりを持たせておくことで、買い物からの帰宅時はこの勝手口から荷物を搬入することができます。
冷蔵庫の配置を考え、生活感を感じさせず、家事効率を高められるキッチンにしておきましょう。

階段下の活用法

 二階建てや三階建てには階段の存在が欠かせません。階段を設けることで階段下にデッドスペースが生まれてしまいます。
このデッドスペースを上手に利用させることで、住まいの満足度をより高められるため、階段を設ける際にはこの階段下のデッドスペースの活用法までしっかりと計画しておきましょう。
階段をどこに設置するか、どのような形状の階段にするかによって適した階段下の活用法も変わってきます。例えば、リビング内にストレート階段を設ける場合、ストリップ階段にして階段下がしっかりとあかるい空間になるようにします。ここにカウンターを設けてパソコンコーナーやスタディーコーナーとして利用させるのもいいでしょう。階段下にペットの居場所となるペットコーナーを設けたり、収納スペースを設ける場合でも見せる収納にしてインテリア性を高めたものなど階段下の活用法も多様化しています。我が家はリビング内にまわり階段を設置しました。
このまわり階段の下をトイレとして利用しています。一部分の天井が低く、階段下ということで特殊な形状をしているのですが、この部分に便器を設置しました。これなら用を足すには全く問題がありません。階段の上り始めから途中までの階段下はトイレ収納として利用しています。便器の横に設けられているトイレ収納は、便器に座っている状態で物を取り出しやすいのです。
また、たっぷりとしたスペースを確保できているので、トイレットペーパーを特売日に買い込んでもそのままスッポリと収められるのです。リビング内に設けられたトイレなので建具を設置する位置に配慮しました。
扉を開け閉めする際にリビングからトイレ内が見えないようにしたのです。
これで衛生面も保てますし、見た目を損なうこともないのです。階段下を上手に有効活用させたいものですね。

横一直線の家事動線

 家事を効率よく行うには、家事動線に注目しておきましょう。家事を行う上で無駄な動きをなくし、移動距離を短くしておくことで家事効率を高められ、家事の時短を実現させることができるのです。
そこで我が家は横一直線の家事動線を取り入れました。家事の中心はキッチンです。このキッチン向かって右側にはダイニングを配置しました。多い家庭で一日三度ある食事の支度は、キッチンとダイニングの動線がポイントとなります。キッチンの真横にダイニングを配置することで調理したものをサッと配膳することができますし、後片付けの際のお皿下げも数歩で行き来ができ効率よく家事を進められます。
また、横移動なので移動のしやすさも高いのです。今まではキッチンの向かいにダイニングを配置していたのですが、真横にダイニングを配置したことで、家族にとってもキッチンという空間が身近に感じられるようになり、配膳や後片付けのお手伝いを積極的に行ってくれるようになりました。また、親子クッキングの際も便利な作業カウンターとして活躍してくれています。そして、キッチン向かって左側に洗面室を配置しました。家事を行う上で最も行き来をするのが、キッチンと洗面室です。その2空間を隣接して配置することで、家事効率がグンと高まるのです。キッチンで家事をしながら同時に洗面室で別の家事を行う機会は多いだけに、隣接して配置することで複数の家事を同時進行しやすくなるのです。
キッチンで家事をしながら洗濯機の終了音が聞こえてきますし、入浴の事前準備や洗濯作業もスムーズに行えます。
このように横一直線の家事動線にしたことで家事が進めやすく、家事の時短に繋がっているのです。

失敗しないパートナー選び

家造りを進めるにはまず、依頼する業者を一社選ばなければなりません。そして、このパートナー選びこそが家造りの最大のポイントと言えます。希望に合った、また希望以上の家ができあがるかどうかは、最適なパートナーに出会えるかどうかにかかっていると言っても過言ではないのです。
では、どのようにすれば最適なパートナーを選び出すことができるのでしょうか。ハウスメーカーから工務店まで併せると数多くの業者が存在するため、自分に合った一社を見つけ出すというのは容易なことではないのです。ポイントは、自分がハウスメーカー向きであるのか、工務店向きであるのか、自分のタイプをきちんと見極めることが大事となります。整理しておきたいのが、家造りに対する考えです。住宅への希望が不明確であるうえ、自分でいろいろと考えるのは面倒という人、共働きで家造りにあまり時間をかけられない人は、提案力のあるハウスメーカーが向いています。このようなタイプの人が工務店に家造りを依頼すると、提案を待ち切れずに不満ばかりが募ってしまうかもしれません。
逆に、建築主として自分が何を求めているかを明確に伝えられる人、家造りのプロセスをひとつひとつ楽しみたいという人、住宅へのこだわりや要望を強く持っている人は、工務店が向いているでしょう。一緒につくり上げていく気持ちで臨むことで、じっくりと腰を据えた分、こだわりが活かされた家造りを行うことができるのです。
家造りを成功させるにはこの業者選びを軽視せず、しっかりと信頼関係を築けるパートナーを見つけ出し、より理想に近い家造りを行えるようにしておきたいものです。

階段下を上手に活用しよう

 二階建てや三階建てには欠かせない階段ですが、この階段を設ける際には、どこに設置するか、どのような形状にするかで住まいの印象も大きく変わってきます。
階段を設けると階段下にはデッドスペースが生まれてしまいます。このデッドスペースを上手に有効活用させ、住まいの満足度に繋げていきたいものです。今までは階段下というと日用品や掃除機などを収納する収納庫として利用するケースがほとんどでした。階段の形状によっては、天井が低く、奥行があり、奥にいくほど天井が低くなっているということもあり、使い勝手の良くない収納となってしまうケースも少なくありません。
最近ではリビングイン階段が普及していることで階段下の活用法も多様化しています。同じ収納スペースを設ける場合でも、見せる収納を取り入れ、インテリア性に配慮しながらもきちんと物を整理整頓できるようにするのです。また、居住スペースの一部として階段下をオープンに利用するケースも増えています。階段下というと薄暗いという印象を抱く人も多いですが、ストリップ階段にして明るさをしっかりと通し、視線の抜けを大事にします。閉鎖的な印象にならないようにすることで、階段下にカウンターを設けて作業スペースとしても利用しやすくなります。階段下にペットの居場所となるペットコーナーを設けたり、パソコンスペースやスタディーコーナーとするケースも少なくありません。我が家は階段下をトイレとして利用しています。階段下を余すことなく有効活用でき、またトイレットペーパーなどを収納するスペースもしっかりと確保できます。
廊下などのスペースが少なくなるため、部屋を広く確保しやすくなります。階段を設ける際には、階段下をどのように活用させるかもしっかりと計画しておくようにしましょう。